[コメント] 検察側の罪人(2018/日)
罪人と天国と地獄
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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この作品を観終わった直後、モヤモヤと私の頭に浮かんだ1本の映画があります。 みんな大好き、黒澤明監督の「天国と地獄」です。 ズバリこの作品は「天国と地獄」へのオマージュではないかと思えてきたのです。
たとえば、犯人を追い詰めていく過程で「なんとしても極刑(死刑)にする」という発想はとてもよく似ています。 「天国と地獄」のなかで仲代達也さん扮する戸倉警部は「あの人のために俺たちはそれこそ犬になってホシを追う」と言います。これは最上検事をサポートする諏訪部(松重豊)の「あなたの犬です」という台詞とつながります。 音楽も気になります。 エンドロールとともに流れるラテン調のテーマ曲は「天国と地獄」の中で、犯人が仲間をオーバードーズで始末し、その死体が発見されたときに部屋にあったラジオから流れる曲にスゴク似ています。 そして、あのラストです。 あの慟哭も「天国と地獄」のラストと重なってきます。 あれ??そういえば犯人松倉側の支援団体に山崎努さん(「天国と地獄」の主犯役)が舌を出して出演されていましたね!! と、ここまでくると、もう例え気のせいであっても褒めざるを得ない気持ちになってくるのです。すばらしい!! 個人的には、エンドロールでジャニーズの下手なタイアップ楽曲をかけなかったことを一番褒めるべきではないかと思ったりも致しますが、とにかく良い映画だったと思います。
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