[コメント] パシフィック・リム(2013/米)
この隊長の源氏物語には、トロの欲望亢進に構造的障害をもたらしている。トロの邪念は、芦田愛菜に鬼気迫る演技をもたらす一方、凛子にはまるで火がつかない。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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隊長は、自分好みの女にすべく愛菜を育てるのだが、それが凛子になってしまうわけで、これではトロの欲望に反する。トロの邪念の反映であるドイツ人ギーク組も、あまりにも自己同一化しすぎたためか、最初は力が入りすぎて、そのマンガ然としたたたずまいが不快である。ところが、このギークらは凛子よりもよほど事件のトリガーになってくるし、しかも、次第に彼らの意気地が好ましくなってくる。邪念が普遍的なエンタメに昇華する様は、えらいというほかはない。
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