[コメント] Pina ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち(2011/独=仏=英)
ヴェンダースの舞踏への敬意と3Dの節操ある行使。カットやアップは必要最小限にとどめられ肉体の連続運動が最優先される。3Dカメラは俯瞰気味に床面を広く取り込み奥行を強調し、決して被写体は無意味にフレーム外へ飛び出したりしない。誠意溢れる3Dオリジナル。
私は『アバター』以来3D映画は見ておらず、その可能性にはかなり懐疑的だったのだが、フィルム上に再構築されたヴッパタール舞踏団のパフォーマンスは、確かに今までのダンス映画にはないオリジナルの表現世界を構築しており、3D効果の最良の実践形態のひとつの方向を示唆していた。
それぞれの母国語でインタービューに応えるダンサーたちの姿も、人間の肉体を駆使した表現願望は民族の壁や国境を楽々と越えることを図らずも示しており印象深い。
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