[コメント] トランスフォーマー(2007/米)
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ミドルクラスの英国青年風ルックスのラブーフがこれからのハリウッドの主役の顔なのだ。そう思ってみると、内側から滲み出る豊かな才能を感じさせる。茶目っ気があってその芯に誠実さを秘めたハリソン・フォードタイプのスターに成長するのだろうか。楽しみだ。
そんな彼のキャラクター紹介から始まる一連のスクールデイズがいい。湖のシーン(『エレファント』のジョン・ロビンソンが出てくる)からフォックスとのドライブ、それをバックアップするバンブルビーの心憎い演出。プレイヤーの「ベイビー・カムバック」をBGMにロングレンズで捉えたカマロがフレームアウトしてからインする砂塵のショットなど、ルーカスやコッポラの青春映画みたいで泣かせるではないか。路地に滑り込んで帰還し車内の会話へと流れるところなどもアメリカ映画だなぁと思わせる。
フォックスの、車というモノでしか父親と繋がっていないというキャラもいい。どこか寂しげで危なげで、ラブーフではなくカマロに惹かれた彼女だからこそ、ラストバトルの連携に心奪われる。続編で彼らの関係がどう進展するのか楽しみだ。
スペシャルエフェクトはもう本当に驚愕の出来なのだが、ひとつ感心したのは要所で「汚し」の演出を入れていること。砂煙やスモークで大気感を、迎え撃つ兵士の造形で汗臭さを表現していてよかった。細かいところではエアフォース・ワンの大統領の声が本物に似てたな。カマロは1977年式のままでいて欲しかったが、2009年コンセプトモデルを出さないわけにはいかないか。両親をびっくりさせないためにも、エンディングではまた元に戻って欲しかったところではある。
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