[コメント] タイヨウのうた(2006/日)
思いもかけない丁寧でじっくりと描いた演出が立派。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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映画的センスが出だしから光っており、その後はもうこの監督のペースにはめられてしまった。
YUIも女優ではないのにいい演技。塚本高史も黙っているときの演技は素晴らしい。
女友達とか両親、特に母親役の麻木久仁子は的確な演技で驚いた。
カメラの舐めるような動きにはもう老成感さえ感じられるぐらいゆとりがあり、踏切での二人の口づけは二人のこれからの危うさを象徴した素晴らしく美しいシーンで思わずうなってしまいました。
横浜に出て、自然発露的にYUIが熱唱し、バックの楽器まで加勢してくれるシーンなども若い観客を意識しているのだろうけれど、うまいよ。
生きていくことの意味を逆に病気の女の子からみんなが教えられるまあよくあるパターンの映画なのだが、こういう映画ほどまともな演出が必要だということも理解できた稀有な作品である。秀作。
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