男の僕としては、彼女が男二人を惹きつける女性とはどうしても思えないままどんどん話が進んでいく、ちょっと乗れないところである。

だが、男二人は反対になかなかの二人をそろえている。これは観客的に女性をターゲットにした見え見えの映画なのではあるまいか。見ている間はそうでもなかったが、終わってから耳に入ってくる女性の感想はやはり女性ならではのものであった。かなり耽美的な映画であったらしい。

まあ、でも、実際楽しめたのは事実であり、映像処理はかなりレベルの高い映画であった。映画館を出るときも男は僕だけだったような気もするし、ミュージカル嫌いの僕がそれを知らないで見てしまった、相変わらずの無頓着ぶりにかえって微笑みさえ出てくる。