★5 | 白い蛇の化身のような新珠が山本富士子の哀れを際立たせる。怪談のようなシュールな画の数々が面白く、微妙な照明の明滅連発がとりわけ素晴らしい。そして最大の美点は美術、伊藤熹朔の傑作が堪能できる。 [review] (寒山拾得) | [投票(1)] |
★4 | 順平(芥川比呂志)を手玉に取る商売女お雪(山本富士子)の甘えて語尾を少し上げた口跡が、徐々に“おんな”の恋心の発露へと変化し無性に愛おしくなる。高熱に耐えながら男の顔が二重、いや何重にも見えるという女のうわ言に“真実”が透けて浮かび、切ない。 [review] (ぽんしゅう) | [投票] |
★4 | 原作と違う。がこちらの方が綺譚[面白く仕組まれた話]っぽい。更に原作にはないセリフ「軍部が強くなり前途に希望がない」−そう言えば昭和11年は2.26事件だ。病気女の弾く大正琴は「忘れちゃいやよ」(渡辺はま子)も同年。世情を上手く取り込んだホンに努力賞。 (KEI) | [投票(1)] |
★3 | 娼婦、遊郭とはこのようなモノであったろうとおもう、思わされる。 [review] (たいへい) | [投票] |
★4 | 山本富士子 が少しも下級娼婦らしくない。しかし、豊田四郎独特の味わいの内向的世界の中心に咲く綺麗な大輪の華であることには間違いなく、いつまでも飽かず眺め続けていたい気持ちにさせる。これぞ、女優。 (ジェリー) | [投票] |
★3 | 荷風先生がもう少し前面に出てきてもいいと思うのだが。[シブヤ・シネマ・ソサエティ] (Yasu) | [投票] |
★3 | 明るく気丈だが、幸薄い女を山本富士子が完璧なまでに体現している。新珠三千代の女の怖さも見事。['03.4.24京都文化博物館] (直人) | [投票] |