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煽尼采さんのコメント: 投票数順

★3機動戦士ガンダム0083 ジオンの残光(1992/日)キャラの表情の描き方に気合いが入るあまり過剰に刻まれた皺による老化傾向が可哀相。絵柄は元のガンダムと随分違っているが、戦闘中での短く鋭い台詞の入り方のガンダム臭さがよい。元のOVAは未見だが、かなり楽しめた。 [review][投票]
★4攻撃(1956/米)オープニングロールの鮮烈な印象を裏切らない本編。それに、敵との「距離」と「位置」の関係を意識させる戦闘シーン。「広さ」が恐怖につながるという事。 [review][投票]
★3光に叛く者(1931/米)囚人たちの人海戦術による演出の迫力。監獄の狭さ息苦しさを感じさせる空間演出。 [review][投票]
★3博士の愛した数式(2005/日)演出そのものが博士と同じく折り目正しい丁寧さを感じさせるが、台詞回しなどにはやや窮屈な面も。吉岡秀隆は何を演じても吉岡秀隆だが、舌足らずな少年がそのまま大人になったような彼は、少年時代の回想という形式には合っている。 [review][投票]
★3ツォツィ(2005/英=南アフリカ)やや唐突さを感じさせるストリート・ミュージックの挿入が、深刻な場面からその深刻さを剥奪する。これを演出的な不手際と断ずる事は僕にはできない。この映画の深刻さは、人の生死をツォツィが深刻に感じていなかった事にあるのだ。 [review][投票]
★3富江(1998/日)日常に潜む、人の薄気味悪さを描写する巧みさ。その小さな闇から黒々と湧き出でる存在としての富江。(否定的な意味での)「顔」の映画。 [review][投票]
★2荒馬と女(1961/米)原題の「misfit」は、不適合者、不釣り合い、はみ出し者、ピッタリしない、といった意味。マリリン・モンロー演じる女と、時代遅れのカウボーイたちの不釣り合いな関係が織り成す話の構成は面白い。だが彼女が世間知らずなバカ女以上ではないのが痛い。 [review][投票]
★2キリマンジャロの雪(1952/米)「書き上げた作品は、殺したライオンと同じだ」(ヘミングウェイ)。男の生き甲斐としての、狩りと仕事と女。女たちとの関係性とハリーの生の陰影とが微妙に交錯する脚本はよく練られてはいるが、原作と比べると、話の構図の分かり易いメロドラマに堕した感。 [review][投票]
★3小説家を見つけたら(2000/英=米)「本の無い部屋は魂の無い肉体のようだ」(キケロ)。本のある部屋の「高さ」が活かされた演出。「兄の存在」という共通項。 [review][投票]
★2真夏の夜の夢(1959/チェコスロバキア)勿体ない映画。いまだ自分なりの演出のコツをつかみ得ていないトルンカ。妖精たちの描写は、まるでシャガールの絵のような幻想的な色彩美で、一見の価値はある。だが映像作品としての演出は稚拙。多分に紙芝居的な生硬さが目立つのだ。 [review][投票]
★2暗闇でドッキリ(1964/米)見事な導入部。だが本編が進むにつれて飽きがくる。ナンセンスな唐突さを狙ったと思しきギャグも全ては想定の範囲内で驚き(→可笑しさ)に欠ける。やはりギャグが時の風雪に耐えて鮮度を保つのは至難。 [review][投票]
★3簪(1941/日)この空間演出は、この時代の日本が舞台だからこそ成立するもの。 [review][投票]
★3ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!(2007/英=仏)観客によけいな思考のいとまを与えない超高速のカット割りと、一瞬で理解可能な、一義的なショット。この併せ技によるパンチ力が見事なのだが、時折、高速すぎて笑うひまも無い箇所も。 [review][投票]
★3イングリッシュ・ペイシェント(1996/米)恋人たちの場面の火。ささやかな燈火と、災厄としての戦火。 [review][投票]
★3ウルフ(1994/米)文明、都会(=人間)と、自然、野性(=狼)の融合という、新解釈の「狼人間」。 [review][投票]
★2麗しのサブリナ(1954/米)磨きをかけたというより金をかけた雰囲気を纏って帰るサプリナ。序盤のオードリーの方が遥かに愛らしく、下らない色男に恋焦がれるのも初心さとしてまだ受容できたのだが。詰まらない小人物しか出てこないので、脚本や映像の洗練度も、皮相に感じられる。 [review][投票]
★3閉ざされた森(2003/カナダ=米=独)主演二人とサミュエル・L・ジャクソンの演技による魅力なキャラクター造形が取り得。意外な展開目白押しだが、どれもが何かで観たような展開。意外なようで意外でない。最後の一転にしても、 [review][投票]
★3実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(2007/日)歴史のお勉強が延々と続く序盤には、呆れて途中で観るのを止めようかと思えてくるが、本格的にドラマ部に突入すると今度は一転、言葉と肉体の暴力の渦。この、執拗な言説化からナマな暴力へと急変する構成は、連合赤軍の在り様そのものにも見える。 [review][投票]
★3ハーフェズ ペルシャの詩〈うた〉(2007/イラン=日)愛に走り、狭い社会から逸脱する青年が、他ならぬコーランの暗誦者(ハーフェズ)である事の寓話性。母方のチベットの血を継ぐ女性を演じた麻生久美子が、場違いな日本人にしか見えないのは痛いが、彼女も社会の外にある存在として要請された筈。 [review][投票]
★4桜桃の味(1997/イラン)常に主人公が何らかの「謎」を抱え込んでおり、これが観客の注意を引きつけ続ける。延々と土砂ばかりが続く殺風景な風景は、彼の心象そのものかと思える。 [review][投票]