コメンテータ
ランキング
HELP

煽尼采さんのコメント: 更新順

★2GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊2.0(2008/日)同じ台詞をなぞる声優の声は、どこかゴースト(魂)が抜けている印象。元の、寒色系の無機質さやデジタル感から一新、暖色系の、「無機質な生体感」とも呼べる態のCGに。本作の画とは馴染みきれていない嫌いがある。 [review][投票]
★3恋のいばら(2022/日)女は眠り姫なのかゾンビなのか。眠り姫は王子の口づけで目覚められるが、ゾンビは既に死んでいる。 [review][投票(1)]
★3さがす(2022/日)そもそもこれは「さがす」話だったのか、「さがす」に決着をつけられたのか、という疑問。楽しめる要素は多々ありながらも、ピースがちゃんと填まり切れていないチグハグさがある。 [review][投票(2)]
★3竜とそばかすの姫(2021/日)終盤に一気に濃度を増す、この独特の気持ち悪さと苛立たしさの正体とは、ファンタジーを通して現実に立ち向かっているつもりのファンタジー(=絵空事)、という幼稚なナルシシズムだ。 [review][投票(1)]
★3キャラクター(2021/日)マンガのように陰影がパキッとしていて、色彩もクッキリハッキリと色鮮やかな映像は見ていられたが、「キャラクター」というテーマに関しては表面を撫ぜた程度で、凡百のスリラーの一つでしかない。Fukase演じる殺人鬼より不気味なのが、 [review][投票(3)]
★3星の子(2020/日)所謂「宗教2世」の話だが、親の過剰な介入で破壊される子の人生というよりは、少し変わった信仰を持つ家族を付かず離れずで描く。それはいいんだが、御布施による困窮も台詞で語られるのみ。何より、ユーモアの欠如によって損なわれる豊かさが惜しい。 [review][投票(1)]
★3パラサイト 半地下の家族(2019/韓国)パラサイトする過程が流麗とも呼べるほどで楽しめるのだが、それを可能にする半地下一家の連携の見事さは、合理性に徹しており、全篇通して、どこか疑似家族的に見えるのは意図的なのか何なのか。そして「計画」の後は失速。 [review][投票(6)]
★3ジョーカー(2019/米)白塗りしてもアングラ演劇の役者にしか見えない顔面のホアキン・フェニックスが、人々に笑いと幸せを届けるピエロを夢見る、という無理が作品の駆動力。自身が幸せと無縁な彼の痙攣的な笑いは、人々の怒りや憎悪としか合致し得ない。 [review][投票(4)]
★3響-HIBIKI-(2018/日)インパクトあるシーンは予告篇で全部出ており、それらの名所巡り風の観賞体験。天才少女作家が殴る蹴る折る跳ぶ押すのアクション映画。平手友梨奈が睨みや台詞回しの鋭さと重みで成立させる力業と、脚本時点での文学への興味のなさダダ漏れが共にあり。 [review][投票(3)]
★4ブリグズビー・ベア(2017/米)見事に作り上げられた絵空事は、無意味さバカバカしさに瓦解しそうな危うさを抱えながらも、人生の意味を教えてもくれる。創作という行為を他人事だと思わない心には、どうしたって響く映画。 [review][投票]
★4ノクターナル・アニマルズ(2016/米)夜のハイウェイを走るAnimals。言葉で互いを規定し合い、そのことへのREVENGEを繰り広げるAnimals。 [review][投票(2)]
★32重螺旋の恋人(2017/仏)「他者とは、可能的な世界である」(ジル・ドゥルーズ)。では、その他者がDoubleであったなら? [review][投票]
★3カメラを止めるな!(2017/日)この作品、絶対に1mmも内容を漏らしてはならないという強烈なコードがかかっているようで、忖度してコメント欄では何も言いません(笑)。ただ、そんな悪い作品とは言わないけれど、これが社会現象化したという現実が憂鬱。なぜならこれは、 [review][投票(6)]
★2シェイプ・オブ・ウォーター(2017/米)パンズ・ラビリンス』のような妖しく美しい暗黒幻想譚かと思いきや、嫌いなジャン・ピエール・ジュネ風の幼稚で狭苦しい箱庭映画に失望。本筋は粗雑で凡庸なメロドラマに過ぎず、むしろ主役はマイケル・シャノンと思いたい。 [review][投票(5)]
★3彼方からの手紙(2008/日)時折ハッとさせられるカットがあり、編集の妙にも感心させられるが、まだ生硬さが残っている。その観念性や、瞬間的な感性の炸裂がどこか力業的な空虚さの炸裂と感じられる青臭さは、特にあの「部屋」のシークェンスに顕著。 [review][投票]
★3猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)(2017/米)Warというより西部劇的復讐劇と監獄物という矮小さで、猿たちの建国神話としては弱い。天使的な少女アミア・ミラーは、作品の情緒的繊細さの全てを担う務めを見事に果たしているが、作品テーマ上の立ち位置がこれまた弱い。 [review][投票]
★3散歩する侵略者(2017/日)アクションが撮れない黒沢清。そこで生じている出来事を、死せる眼=カメラで捉える即物性に徹するでもなく、積極的に出来事へと接近していくでもない、生温いカメラにイラつく。全体的に、なにかそうした不完全燃焼感が支配。 [review][投票(2)]
★3美しい星(2016/日)「美しい星」とは、人類が蔓延る地上を俯瞰する異星なのか、守られるべき生命の星・地球なのか。人工的な光を異星の光に読み換える演出は素晴らしいが、着眼点のみで、『2001年宇宙の旅』級の形而上性に達せず不発。 [review][投票(1)]
★3ディストラクション・ベイビーズ(2016/日)獲物を物色しながら徘徊を続け、いったん殴り合ったら勝つまで執拗に挑み続ける柳楽優弥は、だが、一方的な狩猟者ではない。カメラは、返り討ちに遭った彼の、血塗れの顔に浮かぶ充実感を捉える。 [review][投票(6)]
★2パラダイム(1987/米)終盤で描かれる「向こう側」の禍々しい闇は、逆説的にも、「こちら側」の眩い光との対比によって際立たせられる。この、ミニマムな視覚的演出による、形而上的なるものの現出。 [review][投票]