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[コメント] 偶然と想像(2021/日)

演劇ワークショップ三様…みたいな。

演技をする演技を見せる(ーそしてそれを映画という虚構として「見る」)、演出メソッドとしての劇中劇(的)構造、つまりは演劇ワークショップ三様…みたいな映画。

ホン・サンスみたいだけどホン・サンスよりも良くも悪しくも”深い”ズームアップ。

台詞の様な台詞を口にする演者(達)に不意に正対するクローズアップが、その肖像をテクストの中に想像されるペルソナの実存として、瞬間的に画面に表出する。つまりは、あらかじめのテクストにある台詞が、不意に演者そのもの実存に宿ったかの様に表出する。

ドライブ・マイ・カー』と同様な演出骨子と見えるが、収まるべき(だろう)ところに収まる予定調和は、もとよりの演出的可能性と表裏一体の作劇的限界に思える。飽くまでもテクストの為に演者がいる。長編ならぬ短編集なりの限界かも知らんにせよ。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)ぽんしゅう[*] セント[*]

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