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[コメント] 昼下りの情事(1957/米)

オードリーの映画で最も好き。髪形が変だけどな。(たぶん7年ぶり何度目かの再鑑賞でコメント全面変更した後の2年後に初のスクリーン鑑賞でコメント追加)
ペペロンチーノ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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どうやら7年ぶりの再鑑賞。その時に「再鑑賞」とこのシネスケのコメントに書いていたんだから、一体何年シネスケに書いてるんだ?あ、これ書いてるのは2009年5月ね。「オードリー」って言うと「春日」ってご時世だけど、あくまでオードリーと言えばオードリー・ヘプバーンのことだから。

なにせビリー・ワイルダー好きなもんだから、このユルさと強引さがたまらんね。 1950年代の映画は上品だったね。 2009年に観るとね、むしろ前衛的にすら感じるよ。

で、20数年前の初鑑賞時に友人と話していたことなんだけど、この映画に於ける男優との年齢差について。 いや、この映画さ、プレイボーイと純情娘という構図だからその年齢差がひどく大きいように思えるけど、実はオードリーの映画って男優と年齢差が大きいのが多いんだよね。

ローマの休日』グレゴリー・ペックとの年齢差はむしろ少ない方で13歳差。 『サブリナ』ボギーとは30歳差。 『戦争と平和』ヘンリー・フォンダ24歳差。 『昼下がりの情事』ゲーリー・クーパー28歳差。 『パリの恋人』アステアとは30歳差。 少し飛んで『シャレード』ケーリー・グラント25歳差。 『マイ・フェア・レディ』だって教授と町娘の話なわけでしょう。

これは何だろう?って話ですよ。

あくまで推測だけど、「清楚」「可憐」を売りにしたオードリー(20歳台半ばからブレイク)、「幼さ」を強調するために年配の男優との共演が多かったのではなかろうか説が一つ。

あくまで推測だけど、オードリーに限らずモンローだって年配との共演が多かったぜ、この時期客の呼べる若い男優がいなかったんじゃねーの説が一つ。

何が正解か分かりませんがね。 今思えば、「オードリーが大物と共演」ってのが集客の大きな要因だったのかもしれない。 そう考えると、もしかするとこの映画、「まずキャスティングありき」の企画だったのかもしれない。

そういう「アイドル映画」の視点で改めて見直すとね、うん、それでも面白いや。

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以下、2011年初のスクリーン鑑賞でコメント追加(「午前十時の映画祭」に感謝しつつ)

せっかく楽しんでいた所に電話が入る。例のどこか北欧の双子姉妹らしい。 ふてくされたオードリーは思い付く限りでっち上げた男遍歴を録音機に残す。 やがてその部屋を去る時にオードリーは言う。 「私は食前酒」

これは、ゲイリー・クーパーが言った「食前酒みたい(に魅力ある女性)だ」という伏線を受けて、「どうせ私は次に会う女の前の食前酒のような存在」というダブルミーニングなのだ。

ゲイリー・クーパーにとってこのオードリーは「イニシャルA」という以外に情報がない。君の名前は何なの?とAで始まる名前を次々挙げたりしている。 そんな彼女が言うのだ。 「私はAperitif(食前酒)」

なんとこの台詞はトリプルミーニングなのだ。

Aperitif(食前酒)みたいな女の子とAfternoon(昼下がり)に会う、極上のラブコメ。

(11.11.20 シネマシティ立川にて鑑賞)

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)ina[*] ジェリー[*] ぱーこ

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