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[コメント] 中国女(1967/仏)

アンヌ・ヴィアゼムスキーが革命を語る電車の車窓、陽光を乱反射する街路樹の美しさったらない。ゴダールもクタールも、映画の基礎体力は群を抜いている。普通の映画に飽き足らなくなった天才の逸脱の始まり。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ナンテール分校におけるパリ五月革命の発端。記憶に残るのはゴーゴー・ソング「マオ・マオ」やベランダでの体操などのコミカルさで、ゴダールは半分冗談で、この歴史的な場面に相対している。想えばコミカルは初期ゴダールの特色であり、この後マオイズムに糞真面目に取り組むのと反比例して、コミカルな表現は失われたのではなかっただろうか。するとこれは、不幸な遭遇だったのかも知れない。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

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