開始直後の防衛庁の会議シーン。無意味に動き回るカメラは何だ。これだけやるからには全編カットにこだわっているのかと思いきや、わずか１分のこのシーンだけ。一体何だったんだ。

浅野が描いたゼブラーマンの絵が飛び出して「さあ、予告編を観てみよう！」って・・・。ＮＨＫの子供教育番組じゃないんだから、いくらなんでもこれは反則だろう。

市川が街の危機を感じ取って教室を飛び出したシーンで、生徒がバケツを両手にぶら下げて廊下に立たされていた。いつの時代の日本だよ。小学生が授業中にどんな悪戯をしたのかは知らないが、バケツを持たせて廊下で晒し者にするような罰は大嫌い。今の日本（じゃなくて６年後の日本・・・なら尚更）シャレにならないだろう。

ゼブラーナースのハミ乳や、スベりまくるギャグ、そしてラストの「最初からシマウマに変身すればいいじゃん」というツッコミなど挙げればキリがないけれど、それ以上に、何よりも腹が立ったのは・・・。

市川さんよ、「浅野さんにこれ（コスチューム）見せたいなあ」とか暢気なこと言う前に、自分の息子が目の前でいじめられてるのを何とかしなさいよ。それもアンタのせいでいじめられてるんだからさ。アンタにとって一番大事なのは自分の息子よりも「ゼブラーマン」の話で盛り上がれる浅野さんなのか？娘にガツンと言えないとか妻に浮気されてるとかを「ダメ親父」の特徴として描いてるんだろうけど、息子がイジメに遭ってるのを見て見ぬフリをするなんて別問題。トドメに「もう少しの辛抱だ。お父さん転勤するから。単身赴任だから。」おいおい、自分一人で逃げるつもり？それで済むと思ってるの？親として、いや人としてどうかと思う。町の人々、世界人類を救う前にしなきゃならない事があるんじゃない？

特撮ヒーローものとしてどうかという以前に、人間ドラマ部分がなっちゃいない。「娯楽作品」というからには不愉快だと思われる要素は考えて欲しかった。