コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] レディ・プレイヤー1(2018/米)

予告編をいいかげんに観ていたために、ガンダムとかAKIRAとかオタクのアイコンが闇鍋のように融合したエンターテインメント作品をスピルバーグが創ったのかと思って、どんな世界観が展開されるのだろうと期待して観たら全然違ってがっかりした。でも最低につまらなかった訳じゃない。
ロープブレーク

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







闇鍋にぶち込まれてたのはゲームのジャンルだった。ひところ流行ったセカンドライフをVR化してスーパーロボット大戦や格闘ゲーやレースゲームやRPGをぶち込んだものを、まるでゲームのように大金が踊る実際のビジネスをまんまゲームのように風刺して絡ませた作品だったとは。予告編はちゃんと見るべきですね。

ガンダムや金田のバイクやシャイニングやデロリアンにときめくのはアラフィフ以降のレディース&ジェントルメンだと思うけど、映画のストーリーは典型的な少年少女向けのボーイミーツガールもの。この矛盾をどう考えるかだけど、単純に親子で映画館に来て欲しかった以上のメッセージがきっとあるんだろうな。進化した仮想空間にも歴史があることを子ども達に教えてバーチャルを相対化する視点を与えたかったとか?うーん、足りないな。でも、考察して解にたどりつきたいと思わせるような作品ではないよね。やっぱり単純に親子で楽しめばいい映画で良いのかな。

最後に、黒人の女の子ヘレンがアバター(エイチ)ではいかつい男キャラだった理由についてはもうちょい掘り下げてもよかったような気がする。主人公とヒロイン以外の脇キャラに『ワイルド・スピード』シリーズ並みのスポットを当ててくれれば、もう少し映画に奥行きが出たと思うのに。バーチャルもリアルも描写が2Dっぽい(薄っぺらい)のがいささか残念です。

採点は大甘ですが、スピルバーグ御大の童心とサービス精神に敬意を表して。

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (2 人)がちお[*] けにろん[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。