コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 日本侠客伝(1964/日)

深川の運送業者、木場政組と沖山運送との抗争劇。沖山の社屋のある、開けた場所が何度も出て来るが、このロケーション(オープンセットか)がいい。
ゑぎ

 前半は、長門裕之がほとんど主役のようだ。長門が惚れているのは芸者の南田洋子。しかし、南田は高倉健に惚れている。長門と南田のやりとりが楽しい。

 木場政組には田村高広大木実松方弘樹津川雅彦ら。姐さんが藤間紫。高倉健は、軍隊から(大陸から)帰って来、すぐに小頭になる。高倉をずっと待っていた、という設定の藤純子ミヤコ蝶々と一緒に再会する。悪役側は、沖山兄弟として安部徹天津敏。その代貸しで品川隆二。品川と大木実はもともと同級生という間柄で、これもよくあるパターンだ。そして、木場政の客分で中村錦之助。クレジットでは特別出演、と添え書きされている。その妻が三田佳子。彼女もマキノのディレクションで、とても綺麗に見えるのだ。

 終盤の殴り込みは、富ケ岡八幡宮の祭りの夜。津川と田村がカフェで暴れ、大木は沖山の家で品川と対峙し、松方は新橋からの帰りの船を降りた天津を、船着き場で狙い、健さんは、材木置き場から製材所で、拳銃を持った安部と対決する。ラストは、境内で健さんの帰りを一人待つ藤純子、という簡潔な締め方だ。もっとも、序盤中盤は藤純子に目立つシーンはほとんどなく、マキノらしいマルチ撮影も記憶にない。またアクション繋ぎも目立たない。

#仲町(門前仲町)、回向院、越中島の地名が科白で出てくる。

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。