[コメント] 河内カルメン(1966/日)
鈴木清順らしいケレンみのある遊んだ演出がある中で吃驚するくらいオーソドックスかつダイナミックな画面造型が共存している。
野川由美子は薔薇をくわえて自転車に乗って登場し、東京の街頭で薔薇をくわえた姿で終わる。桑山正一演じる不動院の良厳坊登場シーンの魚眼レンズ、或いは楠侑子の家のシーンでの舞台装置的な演出(スポットライトがあたる)など、ケレンみのある遊んだ部分がある中で、バー「ダダ」でのダンスシーンなんかは実にオーソドックスかつダイナミックな造型だ。或いは和田浩治と再会した後、二人でダンスするシーンなんかもセンスがいい。このあたりは清順にこのようなテクニックがあったというよりも当時の日活スタフの技術基盤の成せる技だろう。
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