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[コメント] フローズン・リバー(2008/米)

夫不在の母子家庭。止むに止まれぬ状況にあっての人の判断は危うい。母の、子を思う気持ちはとても理解できる。が、犯罪に手を染めることは許されない。感覚が麻痺していくその過程が丁寧に描かれている。観ているこっちはハラハラさせられっぱなしだ。
IN4MATION

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







カナダと北米の国境で。

知らずに片棒を担がされた一度目の密入国幇助。

自発的に行った二度目のそれ。

三度目は「あと1回事を済ませばトレーラーハウスが完済できる」ただもうそれだけで感覚が麻痺していたんだと思う。

最後の犯罪は何もかもがヤバ過ぎた。

ライラと一緒に居るところを既に視認され、警官から警告を受けている。

いつもの場所で密入国者の受け渡しがない。

金額が違う。

こんなにも危険信号が出ているのに。出ていたのに。

冷静に考えれば、緑色のダッチを売れば2000にはなった筈。危険な河を渡って沈めるよりは、遥かに賢い。耳を撃たれる事も、捕まる事もなかった筈。

同情には値する。なぜなら、画面には一切出てこない父親であり旦那の男が馬鹿過ぎるから。ただ、その男と結婚したレイも肩や足の親指にまで入ったタトゥーで育ちがわかる。

せめて、二人の息子だけは真っ当な道を歩いてほしい。

ライラとその息子、レイの二人の息子が待っている。根本的に貧困から生活を改善する何かを掴んで出所してきてくれる事をみんなで待ってる。

(評価:★4)

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