[コメント] PARTY7(2000/日)
覗かずにはいられない。停滞するインドア・ムービー。
監督が撮りたかったのは、
強烈な人物設定や、むやみに反芻する会話劇の面白さ、というよりは、
この、覗く側と覗かれる側のふたつの部屋そのものだったのではないでしょうか。
異様な空間ですよね。こんなのは正直、初めて観たという感じ。
笑うより先に、妙な映画を撮るなぁと感心してしまった。
覗く方は覗く方で、ある意味、人間の「業」についてを馬鹿真面目に語っているし、
覗かれる方は覗かれる方で、金と虚心に満ち満ちたドラマがさり気なく展開される。
この、マジックミラーで隔てられたふたつの部屋を、
観客である僕らがまたまた自分の部屋でこっそり覗くという構図を意識しないわけにはいかない。
部屋どうし、空間どうしがぴったりと寄り添っている感覚に病的な魅力を感じます。
「カッコツケ映画」というのが、邦画洋画問わずよくあります。
何にも考えてない、センスだけで撮ってるような映画。
そういう映画がものすごくカッコ悪いことをみんな知っているわけで、
だからこそこの監督は、下らないギャグさえ満載すれば、
「馬鹿映画=カッコイイ映画」になるということを熟知してる。
けど、それはテクニックであって本文じゃない。
この映画を単なる馬鹿映画と評価するのは少し、もったいない気がしました。
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