コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] ガス燈(1944/米)

ガス燈の炎の揺らぎをヒロインの心理状態が不安定になっていく様に重ね合わせるとともに、謎解きの鍵に仕立て上げていく。なんと粋なんだろう。このようなガジェットを使うことができた、映画にとって幸福な時代。
緑雨

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ヒッチコックばりの、というか、知らずに観たらヒッチコック映画と思い込むこと間違いないほど、演出の同質性を感じさせられる。最初っから怪しいボワイエが最後までイノセントなバーグマンを追い込んでいくサディスティックなテイスト。だからこそ、ラスト、椅子に縛り付けられたボワイエに怒りと哀しみをぶつけるバーグマン、というシーンから強烈な感情が発露される。あのシーンあってこそ、古き佳き時代の粋なミステリに一粒のスパイスを感じられるのである。

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (1 人)3819695[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。