たとえエメリッヒのGodzillaのことであっても、そんなことはないと思うが。

舞台は、だいたい知能指数５０くらいの人が標準になっている世界のようだ。どの人が正義でどいつが悪か、バカでも見分けられる。

せめて怪獣に迫力があれば観られるものの、これが丸判りのＣＧ。破壊の限りを尽くしているのは、ヤンガリーよりもむしろ戦闘機やヘリコプターの誤射したミサイルだ（ヤンガリーは身軽にそれらを避けている）。背中に推進機を背負ってヤンガリーに立ち向かう兵士も無謀なら、逃げもせずに戦闘をぼーっと見つめている一般人も命知らずだ。宇宙人も怪獣が倒されると、いともあきらめが早く地球圏を離脱するが、もっとアテになる兵器はなかったの？

それにしても思うのは、怪獣の顔に思い入れを持つなんてことは日本人だけがすることなんだろうな、ということだ。ウスノロを絵に描いたような見事なマヌケ面。こりゃ人気出ないわ、と脱力してしまった。