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[コメント] シェイプ・オブ・ウォーター(2017/米)

パズルの話かと思ったら水滴の話だった。
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**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







画家がダイナーで従業員から拒絶された場面で、これはパズルの話なのでは、と感じた。けれども話が進んでいくうちに、そんなに単純ではないと気付いた。

イライザが通勤に使うバス。最初、彼女は窓に帽子を当てている。半魚人と結ばれた後はしていない。無くなった帽子の先にあるのは窓。

窓の雨粒が一つになる。イライザは人生に求めていたものは、これだ。

イライザは少ないながらもパズルのピースとしては、他人と繋がっている。画家やデリラとは繋がっているのだ。イライザの孤独を表す表現はなかったと思う。逆に愛の不足を表す表現が、一瞬だけど出てきたマスターベーションのシーン。

イライザと半魚人との関係。これは、パズルのピースが一つになる(=イライザと画家などの関係)、というより窓の水滴が一つになることだ。パズルは一辺だけの繋がりだけであり、またパズルは繋がっていたとしてもそれぞれは個別だ。

水が合わさるのは違う。一つになることだ。本作は孤独というより、愛を得ることがどんなことか、水をモチーフにし表現した映画なのだ。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)ゑぎ[*] けにろん[*]

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