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[コメント] Revolver リボルバー(1988/日)

ポジティブな情熱や執念とはまったくかけ離れた動機でだるそうに行動を起こす主人公が、まさしくジュリーにぴったり。群像劇として複数人のキャラクターをさばく構成の妙といい、それとなく盛り込まれる気の利いた台詞といい、荒井晴彦脚本の功績も大きい。
太陽と戦慄

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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ジュリーが自分と結婚したがっているメガネ女に、「僕はやりたい。でも結婚はゴメンだ」などと暴言を吐いてわざと幻滅させるシーンも可笑しいし、恋人の水商売女に向かって言う、「人は過去を忘れるために何かをするんだと思う」というような台詞は、なかなかに物事の本質を突いていてハッとさせられる。個人的な実感を言えば、確かにそう言われるとそのように思えてくる。

柄本明尾美としのりの仲良しコンビは登場するたびにほのぼのさせられるし、拳銃を所持する少年の青臭いなりに真剣なところも良かった。やはりアルトマンに限らず、群像劇は好きだということを再確認。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

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