軍の危機管理の甘さ・感染者となった父親の神出鬼没な別行動ぶり・エッフェル塔をバックにしたラストショットのイマイチな印象度、等不満点もあるが、前作とは打って変わってまるで「エイリアン」から「エイリアン２」の成功路線を踏襲したような作品造りは間違ってはないし成功しているだろう。前作で不足気味だったゾンビアクション、まあその辺を期待して観に行ってそれに十分応えてくれている。但し、家族それぞれの行動には納得いかない部分も。姉弟の無謀な安全圏脱出もそうだが、父親が妻と再開時、お互い微妙な感情だったろうにいきなりのディープキス。軽めにしとけよと。ね。（まあそれを言ったら何も始まらないか！）そして一番は上にも述べたとおり感染後の父親の別行動だ。まあ、最後に子供と対峙させることによって家族をも儚いものとなるこの世の地獄を見せたかったんだろうが・・・。俺としてはあの父親を特別扱いせずその他大勢のゾンビ達と同様あっけなく逝かせてしまうほうがよっぽど非情で、地獄を見せたいのなら有効だったのではと思う。ちょっとあからさまに狙いすぎだったね。この辺がハリウッド的御都合主義っぽい。まあでもそれらの点を除けば、これはこれで満足度は高かった。でもやはり個人的に味わい深いのは前作のほうではないかと思う。

とは言え、２１世紀のゾンビ系映画、とりわけスピード感・切迫感という意味では今のところナンバー１じゃないかな。

４．５点