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[コメント] トリコロール/青の愛(1993/仏)

キェシロフスキの作品の中でも完成度高い。人間は喪失感から何を求めるか。生きるとは何か。愛は存在するのか。(映画ではあると言う。)人間は何故生きてゆくのか。主人公と共に私たちも自問する時間を持たされる。
セント

もう一度問う。

すべてをなくした後、何故人は生きてゆくのか。生きてゆけるのか。性懲りもなくまた何故愛を求めるのか。

この映画は私に問いを発する。 愛なんて所詮幻想でないのか。と、思っている私にとって、この映画の明晰性・アイデンティティは不思議だ。

映像もめくるめく美しい。 青は死と生の混じり合った冷たい色だ。この映画にとって、青は死へと向かう標識でもあるが、生にも勿論戻れると言う。

青、ブルーとは、胎児の棲む羊水もしくは水の色でもあり、太陽が沈む空の色でもある。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (5 人)けにろん[*] sawa:38[*] ジェリー[*] ことは[*] ボイス母[*]

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