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[コメント] マイライフ・アズ・ア・ドッグ(1985/スウェーデン)

日常の中で突然にしてやってくる、非日常と言う悲劇。分かっていながらも受け入れられない事、そう言う事って生きていれば時にあります。がんばって生きてさえいれば。
あき♪

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







現実とは厳しいモノで、それを感じるのが子供ならば尚の事それを敏感に感じる事がある。

だからこそ、何かで辛い事があった時、又は考えたら辛いと思える事があった時、 子供は何かに憧れる。(大人もそう)

イングマル少年にとって、それは宇宙に行ったライカ犬。

そのライカ犬とどこか重ねて感じていた、自分の犬が死んでしまう時、 母親が死んでも泣かなかったのに泣き出してしまう。

彼にとってそのライカ犬は、可哀相なモノの対象でもあるが同時に、 自分の境遇とも親近感を感じ、自分がまだ幸福だと思わせてくれる対象であり、何より日常を忘れさせてくれる英雄だからだ。

そして、自分の犬が死ぬと感じると、今度は自分が犬のマネをする事で日常を忘れようとする。

その後のボクシングの試合でリングから落ちて死んだ振りをして、 「騙してやった」と叫ぶが、本当に騙したかったのは自分なのかも知れない。

何か辛い事があって、ソレを忘れたいと思う事、 辛くても生きていくと言う事、 あまり自分の本音を見せない子供の成長を描いた良作ですね。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (6 人)けにろん[*] 鵜 白 舞[*] pom curuze tat 埴猪口[*] kazby

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