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[コメント] 座頭市(2003/日)

「いきなり踊りだす映画」超肯定派&タップ無条件興奮のわたしが、生まれて初めてダンスシーンに激怒。つーか、誰だよお前ら!!!
はしぼそがらす

今までどこにいたんだよ!いきなり揃いの着物着て「ホラもうフィナーレ大興奮!」てな作り笑顔でぞろぞろ出てくんじゃないよ!カメラ目線すんな!技術みせつけて喜ぶな!つか音偽モノじゃねーか!

誰のために、何のために、何を表現するために踊ってるのか皆目不明。「ミュージカルっていきなり歌ったり踊ったりして不自然〜」という意見はいつの時代も幅広い層で口にされているけれど、不自然は不自然なりに感情の高まりや物語の空気感を全身を使って表現してるのがミュージカルだとわたしは思っている。時々物語と直接関係ないスタンダードナンバーとか歌ってて「歌詞関係なくねえ?」とは思うが、それでも演出で無理やりにでも物語の流れや歌い手の気持ちに結びつける努力はなされている。

だのにこれって何?誰が誰に向けて何表現してんの?単なる祭のイベント?じゃあなんで全員笑顔でこっちに目線くれてんの?そもそも彼ら全然『座頭市』の「登場人物」してないんですけど。どっからどう見ても「いきなり現れた“時代劇の格好したダンサー”」なんですけど。

つまりだ、このシーンはいわば物語の終わりになって登場人物とは関係ない男女がいきなり現れてカメラ目線でラブシーン始めちゃうようなもんなわけよ(あまり適切なたとえではないな…)。

これを「ミュージカル」と呼ぶのには抵抗がある。抵抗どころか個人的には全否定したいところだ。しいて名づけるなら「カーテンコール」だけど、それも本当はイヤなんだよな…だってホラ、主要登場人物の連中タップでいっぱいいっぱいで目ぇ泳いでんじゃん。技術的な制限あるもんだから踊りめちゃくちゃ詰まんなくなってるし。せめてエンドロールと重ねてくれたら、ここまで腹が立たなかったのかもしれないけど。

本筋は可もなく不可もなくで、「星3つてとこかなあ」と思っていたのだが、最後でドガガガガ!とキてしまった。ミュージカルやこの手の演出に対して超大甘を自認していただけに、自分の過剰反応に自分でびっくりしている。

鍬のビートを聴きながら、なんつーか、喜八で観たかったな〜とぼんやり思ってしまった。…とかいってたら喜八っつあんも撮ってるじゃん、『座頭市と用心棒』!うわっ何だこのあらすじとキャスト!み、み、み、観たいぞコノヤロッ!

(評価:★2)

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