[コメント] 世界大戦争(1961/日)
「コウフクダッタネ」の無線が胸を打った。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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映画公開当時よりも、核戦争の脅威は薄れているのかもしれないが、互いに核ミサイルを突きつけ合っていることに全くかわりはない。中国の核ミサイルは、常に日本の主要都市に狙いを定めてあるという現実を、普段どのくらい身近に考えているだろうか。人類はいつでも世界の終わりを引き起こすことができるのだ。
本作では、その「世界の終わり」が本当に訪れてしまうわけだが、その直前に交わされた無線が胸を打つ。命を無抵抗に搾取される現実に直面し、二度と会えないことが決定的になったことへの失望感に襲われながらも、なお美しく生きようとする最後の抵抗があの無線だ。これから手にするはずだった「コウフク」が、「ダッタ」と過去のものになってしまった悲壮感は、今後どの映画にも表現できないかもしれない。
核の脅威が地球上からなくなるまで、語り継がれる映画だと思います。
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