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[コメント] 博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか(1964/英)

戦争というものの哲学的命題は、深く考えなくてもこんなものだ、と答えてくれた。追記「ピーター・セラーズの三役」
アルシュ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







冒頭のコメントは結局の所、小銭が無くて電話できずに核戦争になり得る事を風刺している。

戦争というものの命題は、個人の意志を無視して、死に至らしめる事。あの密室の茶番劇で40億の命にピリオドを打つわけですが、現実に起きても、あの茶番劇とさして変わりないかもしれません。炭坑シェルターで一夫多妻制なんかの瑣末な心配をしている人間を、あざ笑うかのような無数の白黒きのこ雲は、ある種無限の映像美とさえ感じました。

ちなみにピーター・セラーズの三役とは、ストレンジラブ博士・米大統領・英国基地のマンドレーク空軍大佐。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (5 人)いくけん[*] ゲロッパ[*] スパルタのキツネ[*] ぱーこ[*] chokobo[*]

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