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[コメント] 博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか(1964/英)

映画が批評であり得た時代の傑作。
ぱーこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







まずキャラが立っている。米独英露と各国キャラの批評的な描写力の的確さ。

緻密な取材。細部へのこだわり。私がわかるのは、たとえばR作戦と言うときの”R for robbot"とかいう言い方。無線通話では、スペルミスを防ぐために行う。日本だと電報の時「朝日のア」というのと同じだ。こういう言い方も不必要になったが。

知的でクール。オ−プニングとエンディングの音楽の付け方。爆撃機に乗ってるのは、つまるところカウボーイなんだ。そういうことをちゃんとわからせてくれる。

前半の緊迫感は見事というほかない。それも微妙にはずしたところでなりたっている。戯画化して描いているけど、それじゃ本当はどうなんだ、と考えると、こんなものかもしれない、と思ったりする微妙さ。

爆弾馬乗りで落下していくシーンと後に続くエンディングの進行はもう快感。これもヒリヒリ怖さが裏打ちされていて、複雑。

60年代はやはり大した時代だった思いました。1964はbeatles絶好調のときでもあります。

(評価:★5)

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