[コメント] 太陽の季節(1956/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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学生時代、大学祭に新人アイドル歌手がやってきた。噴水の上の仮設のステージで何曲か熱唱していたが、知らん曲ばかりなのと、下ぶくれのルックスがいまいちだったので、僕等は紙コップのビール片手に宴会に夢中だった。 誰も聞いていなかった。それでも彼女は笑顔を振りまいていた。 彼女がラスト近くでやっと聞いたことのある曲を歌った。『裸足の季節』
後で聞いたら松田聖子という新人アイドルだった。
石原裕次郎と松田聖子。20世紀後半の日本文化を代表するヒーローだろう。
新人を発掘する「力」、見抜く「力」などというものは僕にはない。この作品に「裕次郎」を起用した日活をはじめ「慎太郎」の「力」には敬服せざるを得ない。
「今から思えば」という但し書きが付くのがずるいとこだが、この作品の9番目にクレジットされる石原裕次郎という新人の存在感は圧倒的なものを感じる。僕のような素人でも素直にソレを感じる事が出来たのだとしたら、ソレはまさに俗に言う「スターのオーラ」なのだろう。
作品自体はどうしようもない出来で、当時の若者のエネルギーが現代では「我がまま」な「お子ちゃま」としか映らない。個人的にファンなので酷評はしたくないのだが、石原慎太郎の政治手法そのままといった感がある。
石原新党や石原総理が誕生した暁には、「足を踏まれたから殴る」「妊娠したのはお前の勝手だ、好きにしろ」なんていう政治が行われそうでちょっと怖い。
PS:最後の台詞「ばかやろうっ!」って、観客は皆言い返したんだろうなぁ。「そりゃ、お前のことだろうっ」
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