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[コメント] 毒薬(1952/仏)

リアルを振り切って漫画的な夫婦の容姿と行動の醜悪さが殺人という不道徳を戯画化して、神父や弁護士の正義の正統性を形骸化してしまう。逆に事件をきっかけに町おこしを企む集団や、不倫や裁判を“ごっこ化”する子供たちの滑稽さが殺人という悪事を俗化してしまう。
ぽんしゅう

ブラックコメディのお手本のような映画です。

子どもたちのギロチンごっごに思わず吹き出してしまった。そこには嫌悪や怨恨による個人的な殺人も、法治による死刑も、国家による戦争だって同じ「人殺し」じゃないかという皮肉を感じました。

ちなみにフランスでは1981年(死刑制度廃止年)までギロチン刑は存続していて最後に執行されたのは1977年だそうだ。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ゑぎ[*]

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