[コメント] 死刑にいたる病(2022/日)
優しく語りかける顔から徐々に感情が抜け落ちて、大きな泣き袋だけが浮かび上がる阿部サダヲの能面の不気味。獄中から指示を出す例の羊印の傑作を思い出す二番煎じの設定ながら、サイコパスのキャラは準備万端。でもそれだけじゃスリラーにはならない見本。
巻き込まれた大学生(岡田健史)が、何故この謎を解こうとしている(解かなければならないのか)という、逃げられない理由が伝わってこないのです。いきおい、さしたるサスペンスも生じず物語はただ謎を解くための物語としてトントンと進むだけ。最後に残った謎も、ぞっとする“好い謎”というよりも、オチの自信のなさ誤魔化す蛇足の謎になった感あり。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (2 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。