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[コメント] 死刑台のエレベーター(1957/仏)

ジュテーム、ジュテーム、と絶望的に愛をささやくジャンヌ・モロー。それにかぶさるマイルス・デイビスのトランペット。それだけで映画が出来ちゃうんです。
モモ★ラッチ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ジャンヌ・モローの表情に注目したい。彼女は劇中、決して笑顔を見せることはない。街を絶望の体で彷徨するジャンヌの焦燥感、モノローグで語られる吐息、それに覆いかぶさる闇…それは彼女が今現在置かれている心境を端的にあらわしていた。そして結局、彼女の笑顔は恋人と一緒に写った写真(過去)にしかなかった。

教訓。物事は慎重に。先走りはやめましょう。

でもこの映画はそんなことを言いたいわけじゃない。

人生はエレベーターの如く、逃げ場のない密室のようなものだ。

いつものように死を哲学するルイ・マルはきっとそう言っている。

ちなみにモーリス・ロネはロープのことを思い出して取り戻しに行ったところをエレベーターに閉じ込められたのです。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (8 人)りかちゅ[*] ゆーこ and One thing[*] グラント・リー・バッファロー あさのしんじ[*] kawa いくけん ニュー人生ゲーム[*] KADAGIO

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