題名が『アナと雪の女王』なので、妹がアレンデール王となり姉が北方王国を治める事になるというのは、まぁそうかなと思った。(そう言えば今更乍ら原題は『Frozen』なのにどうして「アナと」「女王」なんだろ。ま、どうでもいいか。)

続編を作るにあたって、何故姉のみ異能者として生まれたのかという謎を中心にするのは、まぁ当然だろう。だから話の筋としてはまぁあんな感じにならざるを得ない訳だ。しかし前作では「本当の自分」を求めて<出遊>したエルサが、妹に説得されて家族の許に<帰還>するという結末だったのに、それを引繰り返した形になるのは何とも皮肉だ。「Let It Go」なのに帰るんでええのん?と記者に突っ込まれて慌てて前言撤回した政治家みたいなバツの悪さではある。

妹が成長して王としての威厳と気品を持つに至らなかったのも、お子ちゃま向けとはいえ残念。最近はどこの王室でも「自分らしさ」を持つというのが<時代>とは解ってますが。クリストフの求愛を悉く悪く勘違いして突っ掛かる所等、笑う場面とはいえこんな彼女は俺なら醒めてしまうね。クリストフも求婚に拘ってばかりで、王国の行く末が思いやられた。