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[コメント] K−19(2002/米=英=独)

こんな不手際を美談にしちゃイカン。 イカンのだけれど。
たかやまひろふみ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







過酷な訓練を強行する新任艦長。 反発するクルーと副長。 定番なれど『深く静かに潜航せよ』を思わせる展開。

「これはきっとあれだ、艦長は単なる暴君に見えて実はキレ者、ムチャな訓練も深謀遠慮あってのことなのだ」と勝手に期待するも、彼はクラーク・ゲーブルではなく、最後までハリソン・フォードなのであった。

また「劣悪な環境でのデス・マーチを下っ端の頑張りで解決しました」ってのは本来、憂うことであって讃えることではないのだけれど。 「俺だったら絶対行けない」と思うし、ヘタレが自己犠牲で英雄になるのも如何なものかと思うのだけれど。 (対照的な『プライベート・ライアン』のアパムを思い出す)

しかし、しかし。 ハリソン君がリーアム・ニーソンに「命令するのではなく頼むのです」と諭され、「部下」ではなく「家族」に選択を求めた時。 各区画から「準備完了!」の声が返ってくる場面。

ああ、泣いたさ。 おお泣きさ。

そんな情緒的な理由で評価しちゃイカン。 イカンのだけれど。 それでも、あの胸熱くなる瞬間だけでこの映画を忘れないし、擁護したいと思う。

(評価:★4)

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