[コメント] 気狂いピエロ(1965/仏)
何としてもアンナ・カリーナに「Je ne sais pas(わかんない)」と言わせかったゴダールの執念。
ジーン・セバーグのアメリカ訛りの「Je ne sais pas」と、アンナ・カリーナのアンニュイな「Je ne sais pas」ではまるで別物だけど、ゴダールがやりたかったのは多分カリーナの方だろうなと、『勝手にしやがれ』を観ていて思った。ゴダールは『勝手にしやがれ』の時、ホントはものすごーくアンナ・カリーナで撮りたかったんだろうな。でも断られて、セバーグで撮ったけど、やっぱりなにかしっくりこなかったのかも知れない。だからこれで、もう一回同じものを、今度こそやりたかった通りにやってやるということで、前よりもずっと贅沢に撮りながら、ここぞとばかりにアンナ・カリーナに「Je ne sais pas」と連呼させる。なんか、好きな子いじめて楽しんでいるようなところがあって、ちょっと面白い。
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