[コメント] ゼロの焦点(1961/日)
雪の金沢をパンプスで歩くなんてのは都会の人らしさを表す良いシーンです。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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謎解きに入るまでは非常に面白い。結婚7日目にして旦那が失踪っていうプロットが良いんだと思う。常に緊迫した空気が張り詰めていて、西村晃の胡散臭さがまた緊張感に拍車をかける。
そして金沢〜能登を右往左往する久我美子もとても良い。バブーシュカがなんとも似合っていて、本当に可愛い人だ。また、雪の金沢をパンプスで歩くなんてのは都会の人らしさを表す良いシーンです。
それなのに、肝心の謎解き部分がクドい。二転三転する展開は良いとしても、驚くほどのどんでん返しが用意されている訳でもなく、覆し方が弱い。正直どうでもよくなってくる程。もうどっちでもいいよ的な。そして結局一番可哀想に思えてしまうのが有馬稲子演じる受付嬢という後味の悪さ。居心地悪そうにラストを迎える久我美子がある意味印象深い。それにしても有馬稲子の金沢弁はなかなかのものでした。可愛い。
ラストで謎解きの舞台となった断崖(富来の巌門)は、冬はさすがに怖いですけど、夏の夕暮れ時なんかに行くと、とても美しいですよ。ガリガリに削られた海岸に薄水色のくらげが紛れ込んだりしていて、案外ファンタスティックな名所です。今度行ったら当然ゼロの焦点ごっこです。危ないけども。
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08.12.08 記
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