[コメント] 道(1954/伊)
孤独な魂の遍歴。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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女であることを知り、自我を持つことを教えられるジェルソミーナ。そんなジェルソミーナ(の死)を通して己の愛を知るザンパノ。人間であることを知るということは、「孤独」であるということを思い知らされる瞬間ではないだろうか、と余りに辛い末路を観ながら考えてしまう。
見る度に印象を変えていく映画。初めは哀切なストーリーに胸を締め付けられる思いだった。そして見返すと共に、その象徴的で対称的な2人のキャラクターが、人間として覚醒していく過程に目がいく。簡潔に描いているようで、かなり複雑なものを内包しているような気がする。「道」というタイトルは、2人の辿った魂の道筋のことではないかと思う。一見泣かせ映画に見えても、個人的には優れた象徴性で評価したい映画。
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