[コメント] 機動警察パトレイバー 劇場版(1989/日)
のちに、進士はこう回想している。「自分が何を成すべきかちゃんと判っていて、何も考えずに夢中で動いていられた…そう、まるで夏休みのような時間だった」…と。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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単なるアニメ映画の枠を越え、「日本ＳＦ映画史上屈指の名作」とまで評される作品。
最大の見どころは押井守監督による独特の東京観だろう。既に死んだ犯人の足取りを辿る刑事達…川井憲次の幻想的なスティールドラムによる音楽「虚影の街」をＢＧＭに、まるで時間を遡るかのごとく展開されゆく古い、けれど見慣れたハズの町並み…。
「それが消え行くことに、どんな意味があるのか考える暇もなく…。」
一方で、ストーリーのテンポの良さの陰に隠れがちで気付きにくいのだが、伊藤和典の脚本にも注目したい。 �）汁�のトリガーに用いられる「共鳴」 ��第二小隊が孤立無援で出撃せざるを得ない状況設定 �Ｈ曽譴虜埜紊離肇薀奪廖僻⊇�のメインコンピュータまでもがウイルスに感染している）を打ち破るためには、たとえワナだと判っていてもその前のトラップ（鳥に 付けられたＩＤを確認すること）に引っ掛かる必要があること …いずれも見事な着想だ。
だが…苦言をひとつ。冒頭のヘリパイロットによる長〜い状況説明セリフ。あれだけはどうもいただけない。のっけからアレでは…「このセリフについてこれないヒトはお断りですよ」…と受け取られても仕方がないのではないか。
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