[コメント] ストップ・メイキング・センス(1984/米)
キートン直系なバーンのインテリジェンスと黒人サポートメンバーの肉体性が相見えるニューヨーク・アートの理想郷
時系列を強調した舞台美術のアイディアも第一級品。演出はキャメラアングルまで精密に計算されているのだろう。照明マンにワン・コーラス歌わせたあと、お前も歌えとバーンがキャメラにマイクを差し出すショットなど面白過ぎる。
スペシャル・サンクスにハル・アシュビーの名前があるのは、『レッツ・スペンド・ザ・ナイト・トゥゲザー』の監督にデミが教えを乞うたんだろうか、と想像すると面白い。楽曲はSpeaking in Tongues中心で、テンポアップされているのがマイルス以来のライブの流儀に則っており麗しい。このたび字幕付きではじめて観たんだけど、トムトム・クラブの歌詞が面白かった。「刑務所出たらどこ行こう」とか。有名なバーンのブカブカジャケットは脱いだあとの方がハンプティ・ダンプティみたいで面白い。ライブ映画というジャンルがあった時代の、最後尾の傑作。
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