[コメント] 男はつらいよ 寅次郎かもめ歌(1980/日)
博のマイホームに絡んで人々の甲斐性が発現する様が具体的で色彩に富んでいるからこそ、気づけば夜学に浸透している寅の過程のなさがぶきみなのだが、何もない男の穿つ虚空に伊藤蘭の瓜実顔が蒸着して実体を与えることで、その淫靡が匂い立ってくるのだ。
冒頭夢の人身供犠の意味が氷解されるのである。社長の頭皮に絶海の孤島のように残置された頭髪の枝垂れ具合も破廉恥きわまりない。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (2 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。