[コメント] 男はつらいよ 寅次郎忘れな草(1973/日)
お嬢ルリ子様が、苦労人(「薄倖のヒロイン」は言い過ぎ)リリーを演じる。これを観ると「あぁ浅丘ルリ子っていいひとなんだなぁ」と思えてくる。☆3.6点。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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とらやの人々の寅への気遣いは痛々しい程。臍を曲げるとぷいと出て行ってしまう寅猫が心配で、ついつい過保護になってしまう家族と、その気遣いに過敏になってしまう寅。口喧嘩を繰り返す癖に、本当にもうなんて繊細なひとびとなんだろう。
リリーさんはもっとちゃんと出来るひとだと信じるさくら。リリー本人もその夢を捨て切れず、寅さんが真面目な堅気になったらこんな感じ?というような毒蝮のもとへ。とってつけたような結論だが、この時はリリーも寅と言う存在を真面目に考える事は出来なかったのだ(殆どのヒロインたちと同じく)。夫の前で「寅さんの方が好き」と言い放つリリーは寅への決別を夫に手伝って欲しいのだ。それだけにその後この夫婦にやってくるすれ違いを想像すると切ないものがある。
でも、最初にリリーから寅に声を掛けてるんだよね。寅だけじゃなくてリリーも電車で気づいてたのかしら。寅さんという存在に拒否感も無く、親近感以上に近親感を持ってたんだよね、既に。それが<続篇>に繋がってゆく。
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