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[コメント] シン・エヴァンゲリオン劇場版(2021/日)

後付け設定も多くシナリオは完璧とは言い難い。が、TV版にあったようなキャラの共闘や各キャラの主役タイムがちゃんと用意されており、改めてエヴァは謎解きアニメではなく萌えキャラロボットアニメなんだな〜と再認識。児ポギリ描写が多いのは感心しないけれど、サービスサービスってか? とりま庵野のエヴァの呪縛は解けたようでなにより(2021/03/08鑑賞)
IN4MATION

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







まずは、「AVANT1(冒頭10分40秒00コマ)0706版」、ちゃんと使われてて安心しました。

マリが戦闘に入るシーンに挿入されるBGM(paris)が気に入ってたので、これまでの「予告にあったシーンは本編では使われない」というエヴァあるあるから考えると、ここは嬉しい誤算。

「無理って言うな」「駄目って言うな」「文句言ってる暇があったら手を動かせ」って女の子座り(別名ぺたんこ座り)して命令してるマヤもちゃんと本編で見られて眼福。

第三村で黒波がTV版の綾波のように、少しずつ知らないことを覚えていく過程も綾波推しとしては楽しめた。

細かい部分でいろいろと「?」が残るものの、見終わった率直な感想としては「あっという間の155分でした」かな? 

初号機対拾参号機の闘いは笑うところという認識で間違ってませんよね?

ヒト・スケールのエヴァがミサトの部屋や中学校の教室などシンジの思い出の場所で鍔迫り合いをするもんだから、エヴァのきぐるみ感が増して笑いを堪えられなかったです。

TV版の「奇跡の価値は」や「静止した闇の中で」を彷彿とさせるアスカとマリの共闘シーンもお気に入り。

「姫っ!」「コネメガネッ!」と互いを呼び合いながらふたりが活躍するシーンは「エヴァはこうでなくっちゃ!」と拍手したくなりました。

マリがアスカの髪を切ってあげているあたり、文句言い合いながらもふたりは仲がよい様子も垣間見られてニヤリと。

ゲンドウが望んでいたこと(ユイとひとつになること、ユイと再会してさようならを伝えたかったこと)は旧劇から変わらず。じゃあ、渚司令(w)が率いたゼーレの真の目的はなんだったんだろう。

アスカもレイと同じくクローンだったという設定には驚かされたが、歳を取らなかった説明はついた。

また、幼少期の記憶はあり(母の自殺とか)、レイのように何体も代えの利くクローンがいるわけではなく、何体もの中から選ばれた最優秀なクローン一体のみなので記憶の継承は当然ある、という点においても矛盾は生じない。

エヴァ3号機に搭乗して使徒化し、エントリープラグを噛み砕かれたときにアスカは死んでおり、それ以降の彼女がクローンなのかなと個人的には思っているが、なぜシンジ以外はそのことを当然のように知っているのか。特にケンスケ。(14年の歳月の中で、アスカが自ら話した? ヴィレと繋がっているため情報通?)

永遠の14歳のアスカとつきあっている(?)かのように見えるケンスケは淫行条例的に大丈夫なのか?(w) 父親代わりだからいいのか?

』でニアサーまで引き起こしてシンジが助け出した筈の白波(綾波レイ)が髪伸ばしてエントリープラグの中にいたままなことも「なんだったの?」感否めない。

あと、マリが冬月に「お久しぶり」って言ってたけれど、結局のところ何者なわけ?

ここが一番の謎っちゃあ、謎。

アスカやレイのようにクローンではなさそうなのに、「破」から「Q」の間に歳は取らなかった(シンジ同様、エヴァの呪縛?)

ゲンドウが冬月、ユイらと過ごす回想シーンにマリらしき人物もいたような気がしたのだけれど。

ユイ同様マリも、かつて冬月教授のラボメンだった?

それ以前から鼻歌の選曲が古いだとか語尾がダサいだとか周囲の人物に比べてひとり異彩を放ってはいたが、ラストではちゃんと年齢を重ねているところをみるとどうやら生身の人間のようではある......。

本当に、「あんた何者っ?」

ちなみに、「イスカリオテのマリア」と冬月は彼女を呼んでいたけれど(やっぱり面識あるね、このふたり)、これは「破」の冒頭でマリが「自分の目的に大人を巻き込むのは気後れするなぁ」と発言をしていたことから、マリはかなり以前からゼーレやネルフを裏切るつもりでいた、と推測できる。

冬月からしてみると、彼女がヴィレ側についた時点でその裏切りが発覚したわけだけれども。

まぁ、最後まで謎が残るキャラ。

ネットにちらほら出始めている考察記事なんかを暇つぶしに読んでみる気にはならないが。

あと、カヲルが目の前で爆死して、DSSチョーカーを見ただけでも嘔吐するほど鬱屈していたシンジが、同じく目の前で破裂した黒波を見ても平然としていられるのはいかがなものか、と。

(実際のところかなりの陰キャなのに、レイ・アスカ・マリ全員に好かれているシンジって実は超絶リア充なのでは?w)

とまぁ、雑感過ぎる雑感。

ひとつ、ストーリーの本筋とは別の部分で文句があるとすれば、

これだけ時間かけて制作してもラフ画や絵コンテ、実写を使うのはTV版や旧劇に対するセルフオマージュのつもりなんだろうけれど、僕的には全編カラーのちゃんとしたアニメ(CG)で描いてほしかったぞ、というただ一点のみ。

わからないところはたくさんあったけれど、各キャラクターがたくさん喋ってちゃんと活躍してくれたから結果良し、です。

謎解きアニメがご所望なら「名探偵コナン」でも観てろってことなんでしょう、と僕は解釈しました。

エヴァファンなんて、きっとみんなそんなもんです。

男も女もはみんな女性キャラの誰か(またはカヲル)を推してるから最後までつきあえたんだ、と思ってますよ、僕は。

今風に言えば「推ししか勝たん」ってやつですかね。

オチビサンの絵本、ミサトの部屋のヱビスビールが獺祭に変わっていたり、トトロのポスターが図書館に貼ってあったりと小ネタも満載。

公式Twitterがちょろちょろと情報を出してくるので謎が謎呼ぶ訳ですが、結局のところ大拾参号機に乗っていた「二人」とは誰と誰のことを指しているのでしょうか?(2021/03/09追記)

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)サイモン64[*] ぱーこ[*]

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