[コメント] 響-HIBIKI-(2018/日)
「粗野に振る舞う天才」というキャラクターは今までにも数多くいた(特に医者に多い)し、比較的口数も感情の起伏も少ないので誰がやってもハマる役。「文壇の賞レースと響の周囲の作家たち」という設定は独特で面白い。が、やはりすぐ暴力を振るう、目上に対して敬語もまともに使えない女子高生という主人公を手離しで好きにはなれない。ラストも不満。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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冒頭にも書いたが、「コード・ブルー」の山下や「ブラックペアン」の二宮など似たようなキャラクターは誰がやってもハマるし一定の人気がある。
そこには粗野でも「天才」という称号・「根は悪くない奴」というギャップがあるからだと思っている。
さて、本作の主人公は作家だ。
まともな文章が書けるのならば、まず暴力ではなく論破すればいい。
罵倒や張り手の応酬ではなく議論をしてほしかった。
先に手や足が出るというのは人として問題。
例えそこにどんな理由や彼女なりの正義があったとしても。
「作家の人間性と作品は別」と言いたいのであれば、違法薬物を使用した俳優の話でも作ってろ!って感じがする。
主演の平手は普通だが、脇にいい役者を置いてもらい恵まれたデビュー作となったと思う。
柳楽や小栗・北村演じる作家たち、北川演ずる編集者が「凄い凄い」と崇めれば崇めるほど内容もわからない「お伽の庭」と平手本人の株は自然と上がる。
「存在感があるように見せた」演出が上手いと思った。
ラストで平手が小栗のことを「あなたの作品好き。握手して」という展開を期待していたのだが(彼の作品を読んでるカットが挿入されているにも関わらず)そこは肩透かし。
ガッカリだ。
※北川と小栗のセット起用がこのところ目立つが、偶然?→『きみ膵』とか
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