[コメント] エリザのために(2016/ルーマニア=仏=ベルギー) - 更新順 (1/1) -
気持ちの落とし所のない、とても苦みが伴う映画。 [review] (プロキオン14) | [投票(1)] | |
「唐突な不幸」「法的手続きの不透明」「陳情のための奔走」「犯人の不明性」といった諸モティーフがきわめて写実的に語られるあたり、(過言を承知で云えば)カフカの現代版である。クリスティアン・ムンジウが企図したかどうかはともかく、その現状認識にカフカ性が多分に含まれていることは疑いない。 (3819695) | [投票] | |
匿名者による投石がエスカレートするように、「諦め」はさらなる不穏を引き寄せ破壊を加速させる。この父親もまた“娘の将来”を口実に、それが権利であるかのように不正を行使して、秩序に開いたほころびを広げていく。諦観は倫理の境界線を書き換え、連鎖する。 (ぽんしゅう) | [投票] |