[コメント] ハドソン川の奇跡(2016/米)
職業病というべきトラウマと失業の恐怖をブースターにした老人の譫妄が見せ物にはなっているものの、劇全体におけるこれらの役割が見えてこないために不可解でもある。
この混乱は後に自分を客観視するためのプロセスだったと判明することで職人賛歌に連接するのだが、これまたエスカレーションして後日談では機長が絆云々と言い出してしまい、周囲をリアルにドン引かせてしまう。イーストウッド印の、現場丸投げディレクションの功罪がまたしても出ている。たとえば具体的なカット割りでも、あるキャラをフレームに入れてその人物を焦点化するも、かかる異化に何の意味がなかったというカットがふたつ見受けられた。
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