[コメント] グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札(2014/仏=米=ベルギー=伊)
映画を見終った人むけのレビューです。
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見所になるはずだった「舞踏会のスピーチ」のシーン。スクリーンの前で私はそれほど心揺り動かされなかった。それどころか、「アップ」が長すぎたので、さすがに疲れる。
このシーンは、おそらく「本物」があるはずなので、そのとおりだったのかと思うんだけど、予告編のキャッチフレーズにあった、「世界中の人々を味方につける」ほどの説得力はなかった。
それでも、キッドマンは美しく、気品もあり、「グレース・ケリー」を演じるにふさわしいという説得力はあった。この人、トップ女優でありながら、出演映画の幅がめちゃめちゃ広く、結構「汚れ役」だって平気でこなす。そんな彼女にとって、久々に「ビューティフル」な役だったので、見ているほうもうれしい。
映画のほうは、海運王オナシスとか、マリア・カラスや、ヒッチコックとかが実名で登場する「ゴシップもの」とも見えなくもない。そういうものに興味があるのは今も昔も共通なのか?
この時分、オナシスと交際していたとされるカラス(映画の中では残念ながらそういうシーンとかは登場しないが)、『永遠のマリアカラス』の劇中に、主演のファニー・アルダンが妖艶に「カルメン」を演じているシーンがあり、同じころ、映画『カルメン』でカルメンを演じていたパス・ベガが、今回カラス役を演じているというのは、ちょっとジョークかと思ったが、キッドマンがグレースを演じたのと同様に、カラスを演じるにふさわしい女優だったといったところか。
そういえば、一年前の同時期に、『ダイアナ』でダイアナ妃を演じていたのが、キッドマンの親友ナオミ・ワッツだったというのも、ちょっとジョークに感じる。
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