[コメント] 稲妻(1952/日)
一瞬の稲妻が見せるものは怒りでも儚さでもなく、後腐れのなさ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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異父3姉妹という特殊な設定ではあるものの、やはりそこには超日常があるのみ。成瀬監督は理想とか上っ面とか一切の誤魔化しなしで家族以外に見られたら恥ずかしい部分をサラっと描くのが上手い。以前小津の『生まれてはみたけれど』を観た時に、この監督はどこの家もそうなんだっていう絶望感をフラットな目線で描いていると書いたけど、成瀬監督はどこの家もそうなんだっていう安心感をフラットな目線で描いていると思います。
あのラストの稲妻なんかものすごく優しく感じました、私は。一瞬の稲妻が見せるものは怒りでも儚さでもなく、後腐れのなさ。
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09.01.13記(09.01.03DVD鑑賞)
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