コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 百万円と苦虫女(2008/日)

生きることの煩わしさ、ロクでもなさが良く描けてます。社会は心の成長を止めた愚か者の集まりだと言う事も。みんな、誰かを攻撃したくてしょうがない。生きてるだけって、ちっとも尊くなんかありません。
Ryu-Zen

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ほっとけば勝手に暴走するのが人の心です。震えながら怒りをブチまける田舎のおじさんや、いじめに気づく気がない怠慢教師とか、もう病と言ってもいいくらいです(時間が経つにつれ、海の家のチャラ男が段々とマシな奴になっていくなんて...)。いかに自分の心を無視して生きる人間が多いことか。誇張も多いけど、概ね真理を語ってる映画だと思います。人間の勉強になる。すればするほど寂しくなるけどね...。

中島君の誠実さは本物だったと思う。けど、彼は彼女が去ってしまうことに対する不安・恐れの気持ちに負けてしまった。異性に執着する感情が生まれたとたん、浅はかな思考が逆に生まれてしまった。結果、自分に負けたのです。草食(?)男子が失敗するのは、心が肉食だからです。結局は少なくない欲と渇愛、執着が心に渦巻いているので、いくら消極的なポーズをとっても誤魔化しに過ぎない。人間関係はポストカードの写真のようなポーズだけでキレイに収まるものではありませんし。告白〜家に呼ぶまでは、かなり勇気を出して頑張っていたけど、彼も心の管理が甘かった。優しい青年すら姑息な攻撃に出てしまう。執着は毒、です。

いい男の子だったけど、惜しいなぁ。双方にとって、別れて正解。劇中で唯一、外から応援したくなる人物だったので書かせて頂きました。(鈴子には弟と言う応援団長がいたしね)

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (2 人)セント[*] 太陽と戦慄

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。