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[コメント] 鰐〈ワニ〉(1996/韓国)

荒削りだけれどギドクのすべてがここにあるといっても過言ではないほど愛への昇華と美術的な拘りがある。
セント

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







後年の作品はすべてこの作品の焼き直しではないのか、と思えるほどシンプルに、生きることと死ぬことへの想いを驚くことにロマンティシズムいっぱいに描いている。

途中での一連のピストル事件は茫洋としているが、それでもこの映画の欠点とならずむしろ詩的に思えるほど。

ラストの心中の水面下の絵画のある部屋シーンは素晴らしいの一言で、ギドクの映画では一番美しいラストではないか。

でも、処女作でこの映画を作ってしまったギドクはある意味不幸な作家だといわなければならないかもしれないですね。その意味ではトリュフォーに似ているかも知れない。やっとこの映画を見られて幸せです。秀作。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)水那岐[*] ぽんしゅう[*]

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